触媒
- qzm05404
- 1月15日
- 読了時間: 3分
今日は入荷した触媒の検品・梱包です。
私のビジネスの一つとして日本のマフラーメーカーさんへ海外メーカーの触媒を輸入して供給を行ってます。ただ、米ドル決済なので現在は円安で薄利になってますが・・・😔
ここからはマフラー開発(排気ガス対応)のことをざっくりお話ししますね。
年々厳しくなっている自動車排出ガス規制に対応する為に触媒に要求される浄化性能は高くなっています。
触媒のことや排出ガス規制にいついて詳しく知りたい方はウキペディアなどで調べてみて下さい。
触媒の構造ですが写真は一般的にハニカム触媒と呼ばれてます。外側のシェル(筒)、内側のセルから構成されていてこのセルに貴金属(プラチナ、ロジウム、パラジウム等)をコーティングしています。この貴金属に排気ガス中のHC,CO,NOxが触れることにより除去します。セルの数は1個の触媒で100セル、200セル、300セル、400セルと種類がありセル数が多ければ触媒の表面積も多くなり浄化性能は高くなります。
触媒のサイズと形状ですが、アフターマフラーに使われるのは円筒形です。これは汎用品として触媒メーカーが流通させているものです。サイズは多く、外径φ30〜φ70ぐらいのサイズがあり、全長もそれぞれに2種類ぐらいあります。(私の取引先メーカーのものです)
マフラーを作るバイクの排気量やエンジンの性能に応じて適切な触媒を選択しますがこれが難しいのです。排気ガス認証試験は一発勝負なのでサイズやセル数の大きいものを使えば合格する確率は上がりますがオーバースペックだと製品のコストに跳ね返ります。スペック不足(小さいサイズ、少ないセル数)だと不合格になります。試験の費用は20万円ほどかかりますので不合格になるとまた20万円の試験料を払って再検査をします。
なのでマフラー開発にはかなりの費用が掛かります。これで製品化して計画通り売れなかったら泣きます。🤣
排気ガス対策以外にも排気騒音規制対応もしなければなりません。排気騒音には近接排気騒音と加速騒音の2つの規制値があります。これらを低減させる為にサイレンサーの内部構造が複雑になったりするのでマフラーメーカーさんはなんとかコストが上がらないように創意工夫をされてます。大変だと思います(人ごとにように言ってますが自分も同じことをやってます。)

これは現在開発中のX-ADVフルエキの触媒装着部分です。
エンジンに近い場所に配置しています。
車種によって触媒の配置場所や数量は色々です。
配置場所により同じ触媒でも浄化性能は変わります。
このマフラーの排気ガス試験は1回で合格しました。よかったです。

詳しく説明するとまだまだあるのでキリがありません。まあこんな感じです。
また機会があればお話ししたいと思います。




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